慰謝料請求を減額した事例

1 弁護士同士の交渉により300万円の減額に成功

【浮気相手の夫の弁護士からの慰謝料請求】

相談者……30代男性

請求者夫婦……40代,婚姻期間15年未満,別居

妻と浮気相手の交際期間……6ヶ月(交際継続)

請求された慰謝料 500万円
和解金 200万円(300万円減額)
解決までの期間 50日間
弁護士の有無
事案の特徴 相談者は相手に離婚することを求めたい

 

【相談に至る経緯】

3弁護士を通じて500万円の慰謝料を請求する内容証明郵便が届いたため,弁護士に相談されました。

 

【事件解決の流れ】

弁護士を通じて,もともと妻から夫と会話もなく口論が絶えないため離婚を考えている旨の相談を受けるなかで始まった関係であり,浮気と関係なく夫婦関係に問題があったことを説明しつつ,150万円を支払う条件での和解を求める書面を送り,その後,書面による交渉を経て,最終的に200万円を支払う条件での和解が成立しました。

また,交渉のなかで相手と浮気をした妻の離婚についても和解の条件に入れることを認めさせました。

 

【ポイント】

慰謝料は精神的苦痛についての賠償なので,見積もりを取ることもできず,請求された額の適否の判断は一般人には困難ですが,裁判上の相場としては,ある程度の額までは推定できます。

本件では,もともとの夫婦関係に問題があったという反論は行ったものの,その反論を裏付けるものはなく,裁判上でも通り難い主張であったことから大きな減額は見込めなかったものの,相手方を離婚に応じさせたうえで,最終的に300万円の減額に成功しました。

弁護士から内容証明が届いた場合,請求された額の適否は一般人には分かり難いものがあるため,まずは弁護士に相談し,この種の案件に強い弁護士が矢面に立って交渉することにより,大きな減額を勝ち取れることが多いです。

 

2 浮気をしない旨の誓約に違反した浮気により慰謝料を請求された

【浮気相手の妻の弁護士からの慰謝料請求】

相談者……20代女性

請求者夫婦……30代,婚姻期間不明

妻と浮気相手の交際期間……1年未満

請求された慰謝料 200万円
和解金 80万円(120万円減額)
解決までの期間 90日間
弁護士の有無
事案の特徴 前に浮気が発覚した際,二度と会わない旨の誓約書にサインした後で浮気を継続している

 

【相談に至る経緯】

相談者は,既婚男性との浮気が妻に発覚して二度と関係を持たない旨の誓約書にサインしました。しかし,浮気相手から妻に内緒で交際の継続を求められ,離婚する予定であることも聞かされたため,これを信じて交際を継続したところ,今後は弁護士を通じて慰謝料を請求する書面が届いたため,弁護士に相談されました。

 

【事件解決の流れ】

弁護士が,上記の経緯から夫の責任割合が大きいことや,相談者は夫に負担要求できる点に言及しつつ,これを放棄する条件での減額を求める書面交渉を行い,最終的に80万円を支払う条件での和解が成立しました。

 

【ポイント】

弁護士を通じて請求が来た場合,裁判を起こされる可能性は相当程度あり,本件のように一度浮気をしない誓約をしたにもかかわらず浮気を繰り返した場合,裁判で認容される額が増額される傾向にあります。また,もともと夫婦関係が悪かったという反論は,証拠や裏付ける事実がなければ非常に通り難い反論となります。

弁護士との交渉では,提訴される可能性が高まりますので、話し合いでの解決を目指す場合(大半の方がそうだと思います)、相手がどの程度の額であれば提訴せずに和解に応じるか,という見極めが重要となります。

交渉案件を数多くこなした弁護士であれば,相手方の和解に応じる限度額の見極めも的確です。

 

3 肉体関係自体なかったが,慰謝料請求を受けた

【浮気相手の夫の弁護士からの慰謝料請求】

相談者……30代男性

請求者夫婦……30代,婚姻期間3年未満,離婚予定

浮気相手との交際期間……1ヶ月(肉体関係なし)

請求された慰謝料 500万円
和解金 100万円(400万円減額)
解決までの期間 30日間
弁護士の有無
事案の特徴 既婚女性と肉体関係に近い行為をするが,性交渉自体はしていない

妻に対しても弁護士を通じて慰謝料請求をしている

 

【相談に至る経緯】

相談者は,既婚女性と交際し,肉体関係自体はないものの,これに近い行為はあったということでした。その後,夫から弁護士を通じて500万円の慰謝料請求を受けたため,対応に苦慮して相談されるに至ります。

 

【事件解決の流れ】

弁護士が,肉体関係自体はなかったことや,そもそも婚姻期間も短いことから夫婦関係に問題があったことを説明し,減額を求める書面を送りました。その後,浮気をした配偶者の支払う慰謝料との合計額で考慮して欲しい申し入れをした結果,最終的に100万円を支払う条件で和解し,400万円の減額に成功しました。

 

【ポイント】

肉体関係自体がなかったが,これに近い行為があった,というケースの場合,基本的に肉体関係があったものと同視されるのが通常です。

本件では,浮気をした配偶者にも同時に弁護士を通じて慰謝料を請求し,そちらも弁護士間の交渉に至っていたことから,慰謝料の支払義務が連帯責任であることを持ち出しながら,総額の半額とする交渉を弁護士が行い,減額に成功しました。

このようなケースでは,請求者と浮気をした配偶者との状況についても考慮しつつ交渉を進める必要があるため,夫婦間の離婚協議とバランスの取れた和解条件を求めていくことが大切です。

 

4 婚姻継続しながらも破綻していることを主張して慰謝料請求を受けた

【浮気相手の夫の弁護士からの慰謝料請求】

相談者……40代男性

請求者夫婦……40代,婚姻期間15年

妻と浮気相手の交際期間……数年(交際終了)

請求された慰謝料 350万円
和解金 130万円(220万円減額)
解決までの期間 60日間
弁護士の有無
事案の特徴 相手は浮気により離婚予定と言いながら離婚時期を明らかにしない

 

【相談に至る経緯】

既婚女性と数年にわたり浮気関係にあったが,メールの内容を見られて相手の夫に浮気が発覚し,弁護士を通じて350万円の慰謝料を請求されたため,対応に苦慮して相談に来られました。

 

【事件解決の流れ】

弁護士が書面にて交渉を行い,相手方が離婚に至ってない状況や事案の性質から50万円程度が相当である旨を回答したところ,相手の弁護士は反論書面で,離婚協議がまとまらず離婚が遅れているが浮気により離婚に至る見込みなので高額の慰謝料が必要である旨の返答がきました。そこで,数回の書面交渉を経て,離婚に至った場合は130万円を支払う条件による和解が成立しました。

 

【ポイント】

浮気による慰謝料の額を定める際に,通常,最も金額に影響を与える事情は離婚に至っているか否かだといえます。これは浮気によって離婚に至り,夫婦関係が破綻したことによる精神的苦痛は大きい,という論理になります(なお,離婚に至らずとも夫婦関係が破綻したと認定されることもあります)。

本件では,相手方は離婚見込みと主張するものの,実際に離婚に至るか不透明な状況であったため,離婚した場合には高額の慰謝料支払いに応じる条件で和解しました。

より適切な紛争解決のためには,状況に応じた和解条件の交渉が必要です。

 

5 離婚時に十分な慰謝料を受領した元妻が浮気相手にも慰謝料を請求

【浮気相手の元妻からの慰謝料請求】

相談者……30代女性

請求者元夫婦……40代,婚姻期間10年以上,離婚済み

妻と浮気相手の交際期間……1年未満(交際継続)

請求された慰謝料 200万円
和解金 60万円(140万円減額)
解決までの期間 30日間
弁護士の有無
事案の特徴 相手は離婚時に夫から慰謝料300万円を受領している

 

【相談に至る経緯】

相談者は,既婚男性から浮気が発覚して離婚になったことを知らされ,その後、元妻から慰謝料を請求する通知書面が届いたため,対応に苦慮され,相談に来られました。

 

【事件解決の流れ】

弁護士が相談者に事情を聴取したところ,元夫が離婚時に元妻に慰謝料300万円を支払っている事実が明らかになりました。しかし,この事実を証明するための証拠がなく,元夫から慰謝料が支払われたことを立証できるかは微妙な状況でした。

そこで,弁護士が直接交渉して,元妻に対して十分な慰謝料が夫から支払われていることと,慰謝料は夫と浮気相手の二人から十分な額を二重には取れず,連帯債務の関係に立つため,一方から十分が額を受領すれば,もはや請求はできないという法律論を説明し,減額交渉したところ,相手は60万円での和解に応じる旨の回答をしたため,この条件で和解することになりました。

 

【ポイント】

慰謝料は浮気をした配偶者と浮気相手の一方から十分な額を受領すれば,もはや他方から慰謝料を受領することは,法的には認められません。よって,浮気により離婚に至っているケースでは,離婚時に慰謝料が支払われているかを調査する必要があります。

しかし,実際には証拠がなかったり,財産分与や解決金という曖昧な名目で実質的な慰謝料が支払われているケースも多く,慰謝料が支払われているかが争いになることも多いです。

慰謝料支払いについての証拠がないケースでも,交渉力のある弁護士が事実関係を検討し,強気に交渉することにより,慰謝料として一定額が支払われていることを認めさせ,十分な減額に持ち込むことも可能です。

 

6 ダブル不倫を理由とする慰謝料請求に妻の反対請求で減額交渉する

【浮気相手の夫の弁護士からの慰謝料請求】

相談者……40代男性,浮気を知った妻と婚姻継続

請求者夫婦……40代,婚姻期間15年以上,婚姻継続

妻と浮気相手の交際期間……半年

請求された慰謝料 300万円
和解金 40万円(260万円減額)
解決までの期間 40日間
弁護士の有無
事案の特徴 ダブル不倫で妻も浮気について知っている

 

【相談に至る経緯】

相談者は,浮気相手から「夫に発覚した」という連絡が入り,その後,夫の代理人弁護士から通知書面にて慰謝料300万円を要求されました。

 

【事件解決の流れ】

弁護士がダブル不倫なので相談者の配偶者からの慰謝料請求も可能であることに言及しつつ,配偶者の請求と相手の請求を共に放棄する条件で和解を打診したところ,相手方代理人としては,浮気の調査費用の一部について負担することを条件とする和解案を打診してきました。

そこで,相談者がこれを受け入れたため,和解により解決しました。

 

【ポイント】

ダブル不倫の場合,双方の婚姻関係が継続するのか,慰謝料請求を配偶者が受ける状況を放置できるか,双方の慰謝料の額の大小,慰謝料請求の適否(要件充足),慰謝料以外の和解条件等、多くの事情を考慮しつつ,有利な条件での和解に向けた交渉を進める必要があります。

 

.7 ダブル不倫で相手夫婦のみ離婚に至っている場合

【浮気相手の元妻の弁護士からの慰謝料請求】

相談者……30代女性

請求者夫婦……30代,婚姻期間5年未満,離婚済み

妻と浮気相手の交際期間……1年未満

請求された慰謝料 200万円
和解金 150万円(50万円減額)
解決までの期間 30日間
弁護士の有無
事案の特徴 ダブル不倫で相談者の夫は浮気を知らず,知られたくない。

相手夫婦は離婚済み。

 

【相談に至る経緯】

相談者は,浮気相手から「妻に発覚した」と告げられ,交際を止めましたが,その後,相手夫婦は離婚し,元妻の代理人弁護士から200万円の慰謝料を請求する内容証明が届いたため,夫に浮気を知られず解決する方法を知るために弁護士に相談に至りました。

 

【事件解決の流れ】

弁護士は,書面により離婚時の慰謝料の支払状況を確認したところ,慰謝料は支払われていない旨の回答があり,その後,当方としては訴訟を回避することを最大限に優先するという依頼者の意向に沿って,相手に対して歩み寄りを見せつつ,一定の減額を求め,150万円を支払う条件により和解が成立しました。

 

【ポイント】

本件は,ダブル不倫ですが相手方夫婦が離婚済みのため,相手は当方の配偶者の慰謝料請求については考慮せずに自身の慰謝料請求が可能です。しかも,当方の配偶者には浮気について知られずに解決を図ることが依頼者の希望のため,本件は,提訴されることを回避しつつ減額交渉をする必要があります。提訴されれば,自宅に訴状が届くため,家族に裁判について知られる可能性が高いからです。

このような状況で,訴訟にしないように減額を求めるには,相手の譲歩可能額を見極めて適切な減額交渉を行う必要があります。本件では,交渉に強い弁護士が和解方向の説得を重ね,提訴を回避しつつ,一定の減額に成功しました。

本人が減額交渉をすれば相手の感情を逆撫でして提訴される危険があるため,弁護士に依頼する必要は高い類型といえます。

 

8 ダブル不倫で相手は退職を要求

【浮気相手の夫の弁護士からの慰謝料請求】

相談者……30代男性,既婚者で妻は浮気を知らない

請求者夫婦……30代,婚姻期間10年未満,婚姻継続

浮気の期間……数ヶ月

請求された慰謝料 300万円
和解金 130万円(170万円減額)
解決までの期間 200日間
弁護士の有無
事案の特徴 ダブル不倫で妻に知られたくない

 

【相談に至る経緯】

相談者は,浮気相手の夫から,高額の慰謝料の支払いを求められ,自身での交渉にも限界を感じ,弁護士に相談されました。

 

【事件解決の流れ】

弁護士が交渉した際も,相手方は減額に応じなかったものの,粘り強く交渉した結果,弁護士を通じた130万円への減額提示による和解の打診があり,これに応じて和解が成立しました。

 

【ポイント】

慰謝料の減額交渉を有利に進めるには,相手方の提訴意思の見極めが重要であり,交渉力の高い弁護士ほど安易な増額を回避し,有利な和解条件に持ち込めます。

 

9 元夫からの慰謝料請求に対し,浮気相手が支払うことを条件に支払拒否

【浮気相手の元夫からの慰謝料請求】

相談者……30代女性

請求者元夫婦……30代,婚姻期間3年未満,離婚済み

妻と浮気相手の交際期間……1年(交際継続)

請求された慰謝料 200万円
和解金 0万円(200万円減額)
解決までの期間 30日間
弁護士の有無
事案の特徴 浮気相手とは200万円を支払う条件で示談済み

 

【相談に至る経緯】

相談者は,元夫から200万円を求める書面を送られたため,弁護士に相談されました。この時点で,元夫は浮気相手から慰謝料200万円を受領する条件で示談していました。

 

【事件解決の流れ】

弁護士が浮気の慰謝料は浮気をした二人の連帯債務となり,一方が十分な額を支払えば他方は免責されるという法律論や,浮気相手が支払うことになっている200万円は本件の事案から考えれば十分が額といえる,という当方の見解を伝えて説得を試みました。

当初,相手は当方の言い分を受け入れなかったものの,弁護士が粘り強く説得した結果,依頼者への請求は放棄する,という条件での和解に了承を得ました。

 

【ポイント】

浮気をした当事者の一方が十分な額を支払うことによる免責は非常に有力な反論であるため,この支払いが浮気についての慰謝料であることを明確にして支払い,これを証拠に残しておくことで,不当な二重請求を回避できます。

本件は最終的に請求断念で呑ませたものの,感情的になっている相手は「自身が納得できないから請求する」と言い続けることも多く,感情的になっている相手を説得するためのタフな交渉が求められます。

 

10 浮気相手の分担交渉も行い,実質的に250万円の減額に成功

【浮気相手の妻の弁護士からの慰謝料請求】

相談者……30代女性

請求者夫婦……40代,婚姻期間10年以上,婚姻継続

妻と浮気相手の交際期間……数ヶ月

請求された慰謝料 400万円
和解金 妻に350万円支払う(50万円減額)

(夫とは200万円を支払う和解を成立させ,最終的な負担額は150万円(250万円減額相当))

解決までの期間 250日間
弁護士の有無
事案の特徴 妻は慰謝料減額に応じてくれない

浮気相手に肩代わりさせたい

 

【相談に至る経緯】

相談者は,浮気相手の男性と交際したところ,妻の代理人弁護士から400万円の請求書面が届き,相談に来られました。

 

【事件解決の流れ】

弁護士が交渉したものの,相手は大きな減額には応じず,依頼者様としても裁判になることは避けたい意向であったため,相場よりは高額ですが,350万円での和解に応じることになりました。

その後,妻に支払った350万円について,担当弁護士が浮気相手に支払いを求め,粘り強い交渉の結果,最終的に200万円を支払うことで浮気相手とも和解し,最終的な負担額を150万円にまで減額しました(実質250万円の減額)。

 

【ポイント】

浮気相手の一方が慰謝料を支払った場合,浮気相手の他方に分担を求める権利があります。これを求償権といいますが,行使するためには最初の慰謝料支払いの際に分担を求める権利(求償権)を放棄せずに和解することが重要です。

請求者が減額に応じない場合,いったんは支払ってから他方の浮気相手に分担を求め,自身の負担額を減らす方法も有効です。

本件のように,浮気相手の男性のほうが年配であった場合には,浮気は男性主導であった可能性が高いため,できるだけ慰謝料支払の負担割合も,男性が大きくなるよう交渉すべきであり,本件は,負担割合の交渉も成功した例といえます。

 

1 弁護士同士の交渉により300万円の減額に成功

2 浮気をしない旨の誓約に違反した浮気により慰謝料を請求された

3 肉体関係自体ななかったが,慰謝料請求を受けた

4 婚姻継続しながらも破綻していることを主張して慰謝料請求を受けた

5 離婚時に十分な慰謝料を受領した元妻が浮気相手にも慰謝料を請求

6 ダブル不倫を理由とする慰謝料請求に妻の反対請求で減額交渉する

7 ダブル不倫で相手夫婦のみ離婚に至っている場合

8 ダブル不倫で相手は退職を要求

9 元夫からの慰謝料請求に対し,浮気相手が支払うことを条件に支払拒否

10 浮気相手の分担交渉も行い,実質的に250万円の減額に成功

 

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